子供のメタボリックシンドローム

 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)は、内臓脂肪が増加して腹囲がおおきくなり、なりさまざまな病気(高血圧症、心筋梗塞、脳疾患など)を引き起こす要因のひとつといわれています。

 メタボリックシンドロームは、女性よりも男性に多く、中高年や高齢者に多いというデータもでています。運動不足、カロリーの取りすぎなどが原因で、生活習慣を見直さなければ重大な病気にもなりかねません。

 しかし、最近子供のメタボリックシンドロームが増加しています。厚労省研究班が子どもに対するメタボ基準を作成、発表がありました。研究班の調べでは、小中学生でも肥満児なら、5~20%はメタボ基準あてはまる可能性があるということです。Photo

(子供のメタボ基準)
1.腹囲
  中学生は80cm・小学生は75cm または腹囲/身長;0.5以上
2.血圧
   収縮期血圧;125mmHg以上
   拡張期血圧; 75mmHg以上
  中性脂肪
   120mg/dl以上 かつ/またはHDLコレステロール;40mg/dl未満
  血糖
   100mg/dl以上

1を満たし、2のうち2つの項目を満たす場合メタボリックシンドローム
と診断されます。

正しい食事や運動で予防することができます。かかりつけの小児科医に
相談しましょう。

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紫外線の害

平成19年7月29日羽衣学園講堂で高石市医師会・羽衣学園共済共催で
「お日さまと仲良く暮らそう」という神戸大学名誉教授市橋正光先生
講演会がありました。Skin1a
この講演で明らかになったことはたくさんありました。そしてこれから成長する子供に対する市橋先生の強いメッセージが心にのこりました。

要約すると紫外線はA波とB波があり、とくにB波が皮膚や目に有害な作用があり、特に注意が必要です。この紫外線による日焼けは遺伝子を傷つけます。

つまりDNAに傷が付きこれが皮膚の癌化につながるということです。
また紫外線を浴びた表皮では活性酸素が作られこれにより遺伝子を切断したり
突然変異を誘導します。これらの遺伝子の変異が癌化につながるのです。

子供の皮膚を太陽から守りましょう。

30才を過ぎた頃からのシミやシワ、さらに60才を過ぎてからの腫瘍の発生を
予防するには幼少期からむだな日焼けをしないことが非常に大切なことがわか
ってきました。子供を太陽のもとで遊ばすときは帽子や服で日焼けを予防して
ください。そして長時間紫外線を浴びるときは日焼け止めクリームで日焼けを
予防しましょう。

この講演で考えがかわりました。当院でもアトピー性皮膚炎でも使える日焼け止めを
用意しています。興味のある方は相談に来てください。

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妊娠と喫煙

妊娠中にお母さんが喫煙するとどうなるのでしょう?

妊娠中への喫煙の影響をここでもう一度整理し見ます。
1.ニコチンの影響で赤ちゃんが低体重になる
  たばこに含まれるニコチンには血管を収縮させる働きがあります。ママの体内にニコチンが入り、血管が収縮すると、子宮や胎盤の血液循環も悪くなってしまいます。赤ちゃんは胎盤を通してママから酸素や栄養をもらっているので、胎盤の血液が不足すると、赤ちゃんが受け取る酸素や栄養の量も少なくなり、発育が阻害されます。妊娠中に喫煙している母親から生まれた赤ちゃんは、喫煙しない母親から生まれた赤ちゃんに比較して、出生時体重が平均で約200-250グラム軽くなります。

2.流産・早産率が高くなり胎盤機能も低下します
  たばこに含まれるさまざまな有害物質が母子の健康に悪影響を与えます。それにより、喫煙者は非喫煙者に比べ自然流産の頻度が約1.5倍も高くなり、早産の確率も喫煙本数に比例して高くなるという報告があります。
  また、胎盤が早くはがれてしまう病気(常位胎盤早期剥離)が起こる可能性も高いといわれています。これは処置が遅れると母子ともに危険な状態に陥ることもある、非常に怖い病気です。

3.胎児奇形を引き起こすことも明らかになっています
  一部の胎児奇形についても妊娠中の喫煙の影響が指摘されています。例えば、口唇裂(唇が裂ける奇形)、口蓋裂(口の中が裂ける奇形)、腹壁破裂(腸が飛び出す奇形)などが、喫煙と関係しているという報告があります。一日に吸う本数が多いほど確率は高くなる傾向があります。Photo_3

生まれた後の子供の影響は?
1.母乳による授乳への喫煙の影響があります
  母乳による授乳に関しては、喫煙する母親では、母乳による授乳を行う者が少なく、母乳による授乳を行っても短期間であり、母乳の分泌も少ない傾向があります。 また母乳中にニコチンが濃縮されて、赤ちゃんへ    の影響があります(不眠、嘔吐、下痢、頻脈など)。Photo_5
2.SIDS(乳幼児突然死症候群)との関連が言われています
  SIDSとは、それまで元気に育っていた赤ちゃんが事故や窒息ではなく、眠っている間に突然死亡してしまう病気です。原因はまだわかっていませんが、「父母ともに喫煙している場合は、していない場合に比べて4.7倍ほど発症の危険性が高い」といわれています。

3.子供が大きくなっても妊娠中の喫煙の影響があると言われています
  妊娠中の喫煙の影響によりのちのちの学力や身長が低くなる傾向があることが報告されています。

妊婦さんは親になるという自覚を持って生まれてくる我が子のために強い意志で禁煙しましょう。

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妊婦の飲酒について

 妊娠中にアルコールを飲んでも少しならいいよと言っている人がいます。
それではどのくらいの量なら安全なのでしょう?

 妊娠初期には飲酒は避けたほうがいいが、中期・後期には飲んでも良いと言う人がいます。本当なのでしょうか?Photo_6

実は個人差が大きいので、どのくらいの量なら大丈夫という目安は現時点ではわかっていません。だから胎児アルコール症候群の発症の閾値はないので、禁酒が望ましいのです。

 また脳はむしろ後期にかけてめざましく発達します。その発達を阻害し  ないよう、妊娠全期間を通じてアルコール類は避ける必要があります。

 胎児アルコール症候群とは 胎盤を通じてアルコールが胎児の血液に流れ込んでしまい、胎児はアルコールを代謝する能力が未発達ですから障害をおこす病気です。胎児は
出生前あるいは出生後の発育障害、精神発達遅滞、特異的な顔貌(眼裂短小、内角贅皮、上顎低形成、短鼻、薄い上唇)、手掌の皺の異常、関節の異常、先天性心疾患などの疾患が出現します。

 つまり慢性的な過剰のアルコールの摂取は身体的、精神的健康に悪影響を及ぼすのは明白です。妊婦の飲酒により、アルコールは胎盤を容易に通過するために、胎児は母体のアルコールにそのままさらされます。さらに胎児にはアルコールの処理能力がないために、胎児に悪影響を及ぼします。時には胎児の知的障害などの異常を伴う胎児アルコール症候群あるいは胎児アルコール影響障害などをきたします。

 このような異常はアルコールの飲用を控えれば、完全に回避出来るために、妊娠中はアルコールを断つことが原則なのです。妊娠に気づく前に飲んでいたというのはよくあることで、その場合には、これから飲まないようにすることが大切です。 ベストなのは、妊娠を考えた時から飲酒を避けることです。

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年長児のMRワクチンは3月末までに!

  今年から麻疹・風疹のワクチン接種の方法が変わりました。
麻疹と風疹のワクチンが混合されたMRワクチンを1歳過ぎと
年長児の2回接種することになりました。Mr_1

   ところがこの2回目の接種を行う方については接種があまり進んで   いません。つまり小学校就学前1年(要するに幼稚園保育所の年長児クラス在籍者)に2回目のMRワクチンを打つのですが現在(H18年12月)の対象者の接種率は50%位と予想されています。

 そもそも2回接種に変更になったのは、近年、小さい頃に麻疹ワクチンを受けたにもかかわらず、成人になってから麻疹にかかってしまう人が増えてきたためです。これは、小さい頃に受けた麻疹ワクチンの効果が大人まで続かないことが時々あるためです。

 それで、麻疹ワクチンの追加接種が必要になってきたのです。アメリカではすでに10年以上前から麻疹ワクチンは2回接種になっていました。日本でも、これでようやく2回接種になったわけです。

 いま年長児の方のMRワクチンは公費での接種は平成19年3月までですので、まだ接種されていないお子さんをお持ちの保護者の方は接種を忘れないようご注意ください。

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不妊症とかかりつけ医

不妊症とは本来、夫婦が通常のセックスを行い2年以内に妊娠しない場合をいいます。10組に1カップルが不妊症となります。子供ができない原因はいろいろありますが最近はスピード時代なので結婚したり、子供がほしいと思ってからすぐに妊娠しない場合不妊症と訴えて医療機関を受診することが多くなっています。

 男性因子として精子の性状が悪い場合や女性因子で卵管が閉塞していれば2年待つ必要はなくすぐに治療が必要です。そこで産婦人科医はまず障害となる大きな原因がないかを検査し特に異常ない場合ゆっくりを妊娠の機会をタイミングを合わせながら待ちす。

 しかし不妊治療がすべて体外受精を目指している様なふうちょうがありますが決してそうではありません。当院の様に体外受精をしない医院でも人工授精までの治療でかなり女性が妊娠しています。Photo_5
 先日も淡路島から当院(大阪府高石市)に通って頂いた患者様が無事女の子を出産され写真を送ってくださいました。一度せっかく妊娠したのに流産を経験されたので
喜びはひとしおで赤ちゃんに対面したときに喜びで御夫婦で涙を流されたそうです。
 

 この患者様は若いときの結婚前から私の医院に受診され私を主治医と認めていただきそれでご結婚され淡路島からかよって下さいました。私もその信頼に答えようと治療をし無事出産されたのを聞いて責任を果たせて大変うれしく思いました。
 これからも一般不妊治療で地域の不妊患者さんに貢献できればと考えています。

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