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妊娠・授乳と喘息の治療薬

妊娠中は喘息を良い状態に保つ必要があると前回の

ブログに書きましたが、今回は喘息の治療薬について

書いてみます。

 喘息の治療は大きく分けて

  1.発作治療薬(リリーバー)

  2.長期管理薬(コントローラー)

 に分かれます。

 治療の基本はまず発作がおこればまず

リリーバーとして気管支を拡張する薬をつかい、コントローラー

としてステロイドを使用します。ステロイドと聞くと妊娠中は

大丈夫なの?と思うかもしれません。もちろん必要がなければ

使わないにこしたことはありません。でも必要あれば使っても

大丈夫です。特に吸入薬なら安全性が確立されている種類が

ありますので主治医から投薬されたらきちんと吸入してください。

 妊婦さんには、抗アレルギーの服薬はお勧めしませんが、

アメリカの安全基準で一部使用できるものがあります。それでも

効果が確実なのはむしろステロイドの方なので主治医が必要

と判断したら使用してください。お母さんの喘息の重症度に合わせて

アレルギー専門医が指導してくれると思います。

 Photo

 授乳中に喘息薬をどうしたらいいの?とよく患者さん

に聞かれます。たしかにお母さんが薬をのむと母乳に

薬が移行されますが、その割合は

わずかに1%以下です。従って喘息の治療でどうしても吸入や服薬が

必要なときは主治医の処方に従ってください。子育てに母親が健康で

あることは言うまでもないことです。うまく薬をつかって喘息を

コントロールしてください。

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〒592-0002  大阪府高石市羽衣1丁目10-11 石田医院
TEL:072-261-1313 FAX:072-261-1623
http://www.ishida-iin.com/

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妊娠と喘息

  喘息は、全年齢に広く認められる病気ですので

妊婦さんの喘息は産婦人科医にとってはよく遭遇する

病気のひとつです。

   喘息の妊婦さんがよく発作をおこしたり、悪くなると

お腹の赤ちゃんの発達に悪い影響が出てしまいます。

  すでに喘息がある女性が妊娠すると良くなる人が

三分の一、悪くなる人が三分の一、変わらない人が

三分の一となります。Photo

  妊娠の時期によっても変化し妊娠24週から36週で悪化しやすく

 37週から40週では軽くなるという報告があります。

  お母さんが喘息発作をおこし、慢性的に低酸素状態になりますと

 胎児は酸素不足をおこし、生まれてきても低体重児である割合が

 増えたり妊娠中に死産になる割合が増えたりします。

  妊娠中であってもきっちりと喘息を治療して赤ちゃんに十分な栄養

酸素を与えて、順調に赤ちゃんが大きくなるようにしましょう。

     妊娠中はどうしても薬の使用が遠慮がちになりますが、

必要なら十分に薬を吸入したり、服用したりする必要が

あります。喘息のある妊婦さんは普段から喘息を良い状態に

保つように主治医と相談するようにしましょう。

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